島根有機農業協会ブログ

有機JAS認証講習会を開催しました

2019年3月26日

2019年3月25日

 美郷町のみさと館にて、有機JAS認証講習会を開催いたしました。
 今回は、既に講習を受講済みの方・事業者の皆様を対象として、法律改正に関する事項や特に確認しておきたい事項などについて、午前は有機加工食品の生産行程管理者の方、午後は有機農産物の生産行程管理者の方を対象に実施いたしました。

 ご参加いただいたみなさま、大変お疲れさまでした。
※認証事業者の方で今回受講されなかった皆様、小分け業者の皆様には別途ご連絡いたします。

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環境農業を広める会主催の交流会

2019年3月16日

3月15日(金)

山王寺棚田の冒険の森てんばの棚田カフェに伺い、

環境農業を広める会主催のランチ会に参加しました。

出雲のまこも姫によるランチ。

ごはんにはセリ、和え物にはカンゾウ、デザートのケーキにはヨモギ・・・と旬の野草が使われていました。

野菜も環境に配慮したものばかり。白和えの豆腐は安来の日置食品さんのまこも豆腐だそうです。

里芋と酒粕のコロッケも絶品。

イチゴとレンコンのマリネ(梅酢使用)は斬新でおいしかったです。

体が温まるように重ね煮してから作られた具だくさんのお味噌汁。

ご飯はワカメと、体の余分な水分の排泄を促すはと麦入り。

旬のものを利用し、体のことを考えて、調味料も厳選され、味付けもほどよく、

丁寧に手掛けられたお食事をおいしくいただき感謝感激でした(間違えていたら修正お願いします・・・)
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参加者のかたとの交流も深まりました。

ありがとうございます。

石綿薫先生「目からウロコの農業講座」ご報告

2019年3月11日

 遅ればせながら、2月28日(木曜日)の石綿薫先生をお招きしての島根有機農業協会による「目からウロコの農業講座」のご報告です。
 
 当日は40名以上の方が講座に参加され、予定の部屋は満員となりました。内容は、高津川流域で農の勉強会を行うグループのハレホレ農会のメンバーが企画されました。彼らの中には石綿先生の地元の長野県での農の勉強会にも参加された方もおられ、その経験をもとに企画され、先生の講義とともに参加者同士のグループワークを行いました。
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 グループワークでは一人ひとりが日ごろの悩みや当日の講義での疑問を打ち明けられる場となり、理解が深められたのではないかと思います。
 
 アンケートには講義の内容が「難しい」が「わかりやすい」との感想が複数見られました。これは、難しいと思われる内容をわかりやすく説明されているということではないかと思います。実際、先生のお話は理路整然としており、何を伝えようとされているのかは分かります。限られた時間でたくさんの情報を詰め込んでもらっており、理由や過程が分からなかったところや追いついていけなかったところはひたすらメモしてあとで調べるなりして勉強すれば解決するかも。かく言う私も十分習得できず???のままのところもあるのですが、まずは中学生くらいの理科と農業の基礎は予備知識として復習しないと・・・と思いました。
 
 最初から農法ありきではなく、その土地の性質とその作物の性質に即した栽培管理を行い繰り返し続けていくこと。当たり前のようで奥が深く、簡単なようで難しい(私には)ですが、基本を大事にやっていきたいと思いました。
 毎回ですが、事前の質問にも全て何らかの回答いただきました。
 
 松本から島根への往復もなかなか大変だと思いますが、また、どんな形でも島根へお越しいただけることを楽しみにしています。
 
 なお、準備や会場設営、お茶などはハレホレ農会と協会の協力により行い、希望者に提供したお弁当も農会メンバーの手配で地元の飲み屋さんに用意していただきました。メンバーが手がけた野菜や米、卵などを使用され、私には動物性が多かったですが、味付けも上品で梅干しもしっかりしたもので、大満足でした。
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かやぶきシンポジウム2019 広島にて

2019年2月26日

2019年2月22日(金)
 
 広島のアステールプラザで開催された、かやぶきシンポジウム2019に参加してきました。
 
 若手茅葺き職人2名のお話や、広島から五島列島への茅葺き民家の移築事例の紹介、国際茅葺き会議のお知らせなどがありました。
 
 
 株式会社Earth Bulding代表の茅葺き職人の沖元さんは広島の茅葺き民家の状況を、くさかんむり代表の茅葺き職人の相良さんは世界の茅葺き事情を説明されました。世界の事例では日本人との国民性や環境への配慮の度合いの違いを感じました。お二人とも前例の少ない若手の茅葺き職人の道を歩んでこられ、相当の努力があったと思いますが、そのことには今回はあまり触れられず、今後どうしたいかという思いをお話いただきました。技術の習得や経営を維持するだけでも大変なことだと思います。しかし、ただこなしていくだけでなく、茅葺きを循環型で持続可能な取り組みであり先進的なものとして捉えられており、その持続可能な取り組みを進めるために、茅葺きへの関心を広めて家屋を残していこうという姿勢に感動しました。

 伝統文化であり、周辺のモノだけででき、ゴミもでない・・・。将来の人間活動にとって必要不可欠なアイデアだと思います。シンポジウムに参加してそんなことを再認識いたしました。私も持続可能なくらしを目指して取り組む一環として、また少しずついろんな形で茅葺きに関わっていけたらなと思います。また、有機農業の世界でも、このような持続可能なあり方を見出していけるような取り組みが進んで行くことを期待します。簡単ですが、報告終わります。

木嶋利男先生の勉強会

2019年2月21日

2019年2月20日(水)

 美郷町有機農業推進協議会が主催の木嶋利男先生の講座があり参加しました。昨年に引き続きの講座で、今回のテーマは「身近な家庭菜園(葉菜類)からの有機栽培方法」で、町内だけでなく県内の関心のある方々50名以上が参加されました。

 さまざまな葉物野菜の性質を作物の原産地の特徴からせまり紹介されました。例えば、同じアブラナ科でもキャベツと白菜は原産地が違うため性質も大きく異なり、よって管理方法も異なるというお話。これは石綿先生の講義でもお聞きした内容でした。例えば、キャベツは他の植物との共存を好むので草が生えていてもよい。白菜は周りを駆逐する性質が強いので草は生えにくいが近くの白菜にも影響するので離して植える。また葉物野菜で経営されている農家(法人)の事例も紹介されました。

 葉物野菜以外の品目でもその作物の性質に合わせた管理が大事だということを踏まえた栽培のコツを教わりました。例えば、キャベツの一部が害虫にやられたら、駆除しないでそのままにしておくと、天敵を呼ぶ物質が放出され害虫が減るというお話、大豆は3粒ずつまいたほうがよいなど数々の説明をいただき、参加者のみなさんからも、なるほどこうすればうまくいきそうだと感嘆の声が何度もあがっていました。

 私も農にたずさわる年数はだんだん長くなってきましたが、作物によく向き合っていないなあと講座のお話を聞いて感じます。こうこうこういう性質だからこのように管理しようとか、今こういう状況になってしまっているから、このように工夫しようなど、品目や状況に合わせた対応ができていない。これは時間不足もあるし勉強不足、はたまた努力不足によるもので、当面は経営目的の作付けは行わない予定ですが、計画的に動いていきたいなと改めて思いました。まずは、最初のハードルの獣害対策を十分行うことが必要なのですが。

 講座では、有機農業や有機JAS認証についての現状を世界と日本とを比較したお話があり、認証機関に勤める身としても考えさせられました。ここでは省略しますが。

 参考になった技術の一部をお知らせします・・・。

・じゃがいもはへその部分を切り落としてから縦に切り植える。そして逆さに植える。(栄養繁殖するものは切ることで若返りにつながり、病害虫に強くなる。ショウガも50gをさらに細かく切って計50g分を1か所に植える。にんにくは皮をむいたほうが強くなる等)

・じゃがいものいもは茎の部分。茎は地下よりも地上にあったほうが生育がよいが、日に当たると毒となってしまう。土に埋めずに植えて黒マルチを掛けると生育がとてもよい。植える際は切り口を上にして初期の根が土に入っていきやすいように。

・オクラは2~4粒まきなど、多いほうが、養分の吸収を競合するのでさやが固くなるまでの時間がかかり、収穫しやすくなる。

・サツマイモは葉4枚のうち2枚を上に出して縦に植えると収量はそこそこだが丸くて味のいい芋ができる。寝かせると形状や収量がよいものができる。味はほどほど。船底植えで切り口を地上に出すと、根がどこまでも遠くへ行かずほどよいものができる。なので、植え方を使い分けるとよい。形を重視する場合は植えてから110日を超えないようにする。苗を切り取ってから10日ほど新聞紙にくるんでおき根が出始めてから植えると活着がよく、夏の日照りなどの影響に対処できる強いものになる。

・かぼちゃは実の先に10枚以上葉がないと甘くない。

・里芋は収穫1か月前に茎を踏みつけて倒すと芋に栄養がいきやすくなり収量が上がる。ただし、天気のよい日の夕方でないと茎が固くて折れてしまうので注意。逆さに植えたほうが病害虫に強く土寄せの必要がない。1本立てにして脇の茎をすべて落としたほうが、孫いも、ひ孫いもが育ち(そろい)、収量も増える。親芋を植えると収量は多い。小いもを植えたほうが味はよい。

 その他いろいろありました。いずれも家庭菜園程度の私にもわかりやすい説明で、実践してみようと思うことばかりでした。また継続してお話をお聞きできればなと思います。